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| 病床パブリック-探偵日記 |
何でか知らないけど、私はその日ビルから飛び降りる夢を見た。
「もう誰も信じたくない」
ビルの下には誰もいなくて、冷たいコンクリートだけが広がっている。
あまり考えてもしようがないので思い切って助走をつけてとんだ。
走馬灯など見る暇もなく、次の瞬間には地面に叩きつけられていたけど
なぜかまだ生きている。
そのとき1枚の写真が頭の上に落ちてきた。
それは中学生の修学旅行で同じ班だった時に撮ったアイツとの写真だ。
写真はどっちも無邪気な笑顔を浮かべていてなんだか幸せそうだ。
このままで終わっていたほうが幸せだったのかもしれない。
翌日、目が覚めて私は探偵社に依頼するために持っていく別のアイツの
写真をすごく静かな気持ちで選んでいた。
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| 迷彩−探偵日記 |
部屋に掃除機をかけていたら、変なものが出てきた。
大量の見知らぬレシートが。
高速のレシート、どこかの宿泊施設のレシート、どこかのテーマパークのレシート。
ミキティが帰った後だったので部屋こそ静かであったが、私の中の怒りは頭の芯で
次第にあつくなっていく。
夢を見てるつもりなら早くさましてほしい。
イラストレーターかなんだかわからないけど。
今花瓶にさしてあるしおれた1輪の花よりも心がすり減ってるのがわかった。
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| 眩暈−探偵日記 |
京都に行ったそうだ。
なぜ京都!?私たちの住んでるまちからだいぶ距離があるし、
しかもそんなこと知らない。近くに2泊3日の出張だって聞いてた。
向こうで車で行動していたみたいだが、その画像を私は見逃さなかった。
助手席のドアに手をかけている細い指がかすかに写っているのを。
ミキティは心霊写真の霊を見た時のように大はしゃぎしていたが、
私は心中穏やかではなく、実際それどころじゃない。
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| 警告−探偵日記 |
目薬を差してから、若干アタマが痛いような気がするけれど
とにかくパソコンで検索の続きを始めた。
ブログをはじめたのは最近ではなく一年くらい前から始めている。
一年も前から始めているのに、私はちっとも知らなかった。
ほぼ毎日、日記にするまでもないような事が膨大な量で書かれている。
最初から見るのもなんだかおっくうだったので、怪しいタイトルの日記をクリックしてみた。
しかも、水曜日のヤツだ。
タイトルは「今日は…」である。
「今日はイラスト展を見に行った。どれも俺の目には新鮮なものばかりで
その動物の生き生きとした様子は忘れかけた何かを思い出させてくれる。」
と、ある。
だれのイラスト展とは書いていないが、添付している写真のチラシには小さく「柊智子」と書いてあるような気がした。
しかも、その鮮やかな色づかいはたぶん彼女のものだ。
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